intime 碧 -SORA Light- 2019Edition:高い評価も納得!迫力の低音と明瞭な高音が同居する国産エントリーイヤホン

イヤホン

先日出先でDAPを持っていったのにイヤホンを忘れるという失態を犯した。しかもどうしてもイヤホンが必要な場面があり、なんでも良いからとりあえず適当に一本買う必要があった。ちょうど大きな街に向かっていたので、某家電量販店に向かい適当にイヤホンを買おうと思ったのだが、ふと高級イヤホンの棚を見ると、以前から気になっていた評判の良い一本が並んでいた。

急遽買うにはちと高いが、それを手にとってレジに向かったのだった。

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intime 碧 -SORA Light- 2019Edition

それがこのintime 碧 -SORA Light- 2019Edition。intimeは国産イヤホンブランドで、SORA Lightは同ブランド内で最も安価なエントリーモデルになる。2019Editionは2019年に小改良が施されて以降のモデル名であり、別にこのイヤホンが3年落ちの不良在庫というわけではない。多分。

値段はおよそ4000円台で販売されている。ハイレゾ認証の国産イヤホンとしては破格に安い。

  • アクアマリン
  • ガーネット
  • ガラス

の3色展開されているSORA Lightだが、今回購入したのはガラス色。これしか店舗在庫になかっただけだが…。アコースチューン社のAET07というイヤーピースがS,M-,M+,Lの4サイズ付属している。

intime 碧 -SORA Light- 2019Editionのスペック

ブランドintime
モデル碧 -SORA Light- 2019Edition
ドライバーハイブリッド型2Way
VST+φ10mmダイナミック
再生周波数20-40kHz
感度102dB/mW
インピーダンス22Ω
プラグ3.5mmステレオプラグ

SORA Lightは2つのドライバーを搭載するハイブリッドイヤホンで、10mmのダイナミックドライバーと、VSTと呼ばれるintimeが特許を持つ積層型セラミックツイーターを搭載。セラミックツイーターは硬質で反応の良い解像度の高い音が鳴る傾向にある。

SORA Lightはこのブログで多く取り上げる中華イヤホンとは違い、ケーブルが脱着できないタイプ。

金属+樹脂のシンプル形状シェル

SORA Lightは、耳側に一体型のノズルを持つ金属製、外側に樹脂製のシェルを組み合わせた外観を持つ。形状は左右ともにほぼ同じで寸胴形。樹脂は透明で中身がちらっと見えるが、派手すぎず地味すぎず、なかなかちょうど良いかっこよさがある。左右の認識はプリントで描かれているが、パッと見では分かりづらい。ノズルにはかなり目の細かいフィルターが装着されている。

細身で寸胴系の筐体ゆえ、装着感は極めてベーシック。単に耳の穴に刺さっているだけなので、適切なイヤーピースのサイズさえ選べれば間違いなく誰でも違和感なく使えるはず。

ケーブルは細めでマットな質感、ツルッとした手触りの物。2019Editionからケーブル被膜が変更され、滑りの良いタッチノイズが抑えられたものになっているとのことなのだが、中華イヤホンにありがちな編組ケーブルに比べるとタッチノイズは気になる。というかケーブル自体がちょっと硬く癖が付きやすいので、その辺りが影響して取り回しが良くない。腰を据えて使う分にはさほど気にならないが、動いたりするとケーブルが堅いのが気になる。

音質:自然で迫力の低音とキレと解像度の良い中高音

SORA Lightは22Ωというインピーダンス以上に音量が少ないので、音楽プレイヤーの音量を若干上げる必要があった。また箱出しから数時間エージングした段階で音質が安定してきたように感じた。

一聴してわかるのは、SORA Lightは中華低価格イヤホンにありがちなとにかくドンシャリで派手な音を鳴らすタイプのイヤホンではなく、堅実な音作りを行ったかなり真面目なイヤホンであるということだ。しかしその中でもしっかりと個性を付け、楽しい音を鳴らしてくれる。超マルチドライバーイヤホンのような量感は無いが、あっさりしてはいない。多ドライヤホン好きでも「これはっ!」と思える高い解像感と、迫力ある低音、超明瞭な高音域、全体的にキレがありつつ自然な響きを持っている。音場感は適切に広く、音の広がり感がきちんとある。どちらかといえばポップな楽曲にマッチするように思う。

10mmダイナミックウーハーによる低音は、しっかりとした引き締まりと音圧があるのだが、誇張し過ぎの半歩手前ぐらいの音圧と量感で自然なドラムやベースを鳴らしてくれる。ボヤ付き感が無いので、このイヤホンの土台をきちんと固め、ポップやロックなどのジャンルの楽曲を楽しく演出する。

中音域は少し引いている印象で、これゆえドンシャリ気味のサウンド感。ちょっとドライなこの音域はボーカルの艶感が物足りないようにも思うが、特徴的な低・高音域に挟まれているが故の不満感かもしれない。響きが少なくあっさりしているが、その分クリアで聞き心地が良い。

特徴的なのは高音域。セラミックツイーターが演出する金属質できらびやか、シャープで解像感の高いサウンドで、不愉快にならないギリギリのバランスで耳を刺激するのが気持ち良い。伸び感もよく、かなり高い音まで減衰せずにしっかり鳴らしてくれる。

高い評価も納得の国産エントリーイヤホン

久々に国産イヤホンを手に取ったが、intimeは高いこだわりを持つオーディオブランドなだけあって、エントリーモデルでも確かで特徴的な音質を持っていた。SORA Lightの非常に高い評価も納得の仕上がりだ。このイヤホンを購入して損をした気持ちになる人はきっとほとんど居ないだろう。

個人的にはケーブルがもう少し柔らかく取り回しの良い物になってくれるか、いっそリケーブル可能モデルになってくれれば不満の殆どが消えて無くなるのだが、4000円台の国産イヤホンにそれを求めるのは酷なのかもしれない。

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