NICEHCKのツイッターキャンペーンに応募したら、なんと当選してしまった。というわけでNICEHCKが2023年3月に新発売したケーブル、RedAgをレビューする。
NICEHCK RedAg
RedAgはその名の通り赤い皮膜に銀線を組み合わせたイヤホン用ケーブル。赤布皮膜というとなんだか派手そうな感じがするが、実際には光沢がありつつも品のある臙脂(えんじ)色で、高級感がある。見た目はかなりかっこいい。主張があるのに、どんなイヤホンにでも合わせることのできる色味なのが嬉しい。
こんなかっこよく、更には純銀線なんていう高級品がなんと$20以下で手に入るようになったのだから、とりあえず見た目で買ってもいいようにも思う。
ブランド | NICEHCK |
モデル名 | RedAg |
線材 | 4N純銀ケーブル + 高伝導性銅線 |
ケーブル長 | 1.2m |
色 | 赤 |
プラグタイプ | 直型 3.5mmアンバランス 2.5mmバランス 4.4mmバランス |
コネクター | mmcx 0.78mm 2pin qdc |
重量 | 実測24g(0.78 2pin-4.4mm) |
4N純銀線が使われていることがセールスポイントなRedAgだが、実際には同軸ケーブルの内側(+極)が純銀線、外側(-極)が純銅線となっている。両極ともに純銀線を使っているわけでは無い。
プラグや三股部分、今回頂いた2pinコネクターは金属製で、きれいなメッキ加工が施されている。三叉の内側は樹脂になっているため軽量で、お陰で重さで首が下に押し下げられるような感覚はない。透明樹脂のケーブルガイドは緩いためあまり役には立たない。僕はケーブルガイドを積極的に使ったことがないのでよくわからない。
赤布被膜はすべすべとしたさわり心地で、衣類などに当たってもタッチノイズが非常に少ない。ケーブル自体に適度な弾力があるので絡みにくく、それでいて取り回しが良いのが嬉しい。出先で使うのにも特に不満がない。
ただし丸くまとめても勝手に元に戻ろうとするので、収納時にはコードクリップが必須。ダイソーのコードクリップが超便利なのでオススメ。
ほどよくパワーアップされる使い勝手の良いケーブル
純銀線ということで、高音域が伸びつつ低音が減衰するピーキーな感じの音に変化するのかなと勝手に思っていた。しかしRedAgはそういうケーブルでは無いことは聞いてすぐに分かる。
KBEAR 16芯純銅ケーブルをつけっぱなしにしている、僕のお気に入りイヤホンであるTRN BA8につけてみたところ、正直16芯ケーブルとの差を感じなかった。音が変わったといえば変わったような、そうでもないような…。しかしそれは16芯ケーブルの物量と同じだけのパワーをRedAgが持っていることの証であり、驚異的ですらある。
ただよく聞いてみると、ほんの少し低音域が弱くなったようにも思うが、中高音域の伸びが増していた。またTRN BA8は標準ケーブルだと音がかなり痩せてしまうのだが、16芯ケーブルと同様にそこが補強され、しっかりと厚みのある音が出せるようになっている。解像感が高く、なんだかボーカルがとても良く聞こえるようになった。
この傾向は他のイヤホンにつけても同様。標準ケーブルからは明らかに情報量と音量が増しつつ、音の方向性が大きく変化することはない。それでいて派手すぎない程度に高音域が補強される。このケーブルなら、どんなイヤホンにつけても安心して使えるはず。
低音を補強したい、純銀線の音色を味わってみたいといった目的がある場合には向かないかもしれない。ただ「お気に入りのイヤホンの性能をアップグレードしたい」「赤色の布被膜がかっこいい」などの理由でこのケーブルを選んだのなら、まず間違いなく満足感を得られるだろう。
取り扱いも使い勝手も良い、定番の一本となるケーブルだと思う。
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