電車や飛行機、船などの公共交通機関で移動するときに、動画を見たり音楽を聞いたりするのは現代人的には一般的なことだと思う。僕はつい先日船に乗る際に、海上で電波がしばらく繋がらないことを見越してスマートフォンに動画をダウンロードしておいた。
この日はカプセルホテルのような部屋を取ったのでイヤホンは必須。ウキウキワクワクでイヤホンを耳に入れて、スマートフォンを手に取ったら・・・。
そこにイヤホンジャックは無かった。
BUFFALO TypeC-3.5mmイヤホンジャック変換アダプター BSMPC355HRBK
最近スマートフォンはmicroUSBスロットを無くしたりイヤホンジャックを無くしたりするのが流行していて、僕はそれが嫌いだ。しかし、そんな事を言ってもコスパ重視でGoogle Pixel 7aを選んだ自分自身を恨む他にできることがない。
素直にBluetoothイヤホンを買えばいいのだが、個人的に充電が必要だとか無くしそうだとか音質が悪いだとか、いくつかの理由があって無線イヤホンは好きになれない。僕はどうしても有線イヤホンを使いたいんだ。
というわけで買ったのがBUFFALOのUSB Type-C↔️3.5mmオーディオプラグ変換アダプター BSMPC355HRBK。ポータブルオーディオ界隈的には「DAC」という言い方もするアレだ。ちなみにDACは「Digital to Analog Converter」の略称。最大96kHz/24bitのハイレゾ音質に対応しているので音質的には多分問題なく、3極または4極の3.5mmステレオミニプラグが刺さるので、世の中の大抵のイヤホンなら使える。
オーディオ好き的には4.4mmジャックに対応したモデルが欲しかったところもあるが、地味に高いしそんなに使わないので、価格でこれを選んだ。
正直見た目はコメントすることもないぐらい、USB Type-C端子から3.5mmイヤホンジャックが生えてるだけのケーブル。
でも各部のパーツはアルミ製でしっかりしているし、アルマイト処理はきれいだし、Type-C端子は押出材だし、ケーブルの保護剤すら通常のナイロン編組材より高強度っぽい素材で全体的にかなりコストが掛かった見た目をしている。3万回の屈曲試験に耐える高耐久設計というだけあってかなり強そう。その割にケーブルはそこそこしなやかなので扱いやすい。
ハイレゾ対応のDACチップはおそらくType-C端子側に埋め込まれている模様。ケーブル長6cmは編組ケーブルの部分だけで、端子まで含めた全長は実測12.7cm。重量は実測4gだった。
サイズ的にもすごく小さく持ち運びしやすいので、イヤホンケースの中にイヤホンと一緒にいれることもできる。これならアダプターだけ忘れる悲劇は防げそう。
スマホで有線イヤホンが使える!
当然変換ケーブルなので、イヤホンを繋げばそのまま音楽や音声が聞ける。なぜか接続直後にGoogleアシスタントが立ち上がる挙動はあるが、特に何の操作も必要なく、望み通りイヤホンから音が出てくる。
凄い。スマホで有線イヤホンが使えるぞ!!!
なんでこんな当然なことに1000円も払ってるんだろう…。スマホにイヤホンジャックを付けてくれ。
音質的な不満は無し。ちょっと低音が強い気がする
肝心の音質だが、基本的には文句の付け所がないぐらい自然で何の違和感もない。流石に僕のメインDAPであるShanling M6と比べれば音の厚みやディテールは薄いが、その分尖ったイヤホンを刺してもマイルドで聞きやすい。
サ行が刺さりやすい曲とイヤホンの組み合わせでも結構快適なので、動画視聴とかなら結構向いているのではないかという気すらしてくる。
強いて言うなら若干低音が強調されているようにも思う。この変換ケーブルを介するとどのイヤホンでもドラムが妙に良く効いて聞こえる。ただこれがGoogle Pixel 7aのせいなのか、変換ケーブルのせいなのかわからない。
DAPに刺すと正しく動作しない
こんなことをあえてする人は普通いないと思うが、試しにDAP(Shanling M6)のUSB Type-C端子にこのBUFFALOオーディオ変換アダプターを刺してみた。
そうすると音は鳴るのだが、音量調整ができずかなりの爆音を鳴らし続ける装置と化した。このへんはDAPによっても挙動が変わると思うのでなんとも言えないが、機器的にも一般的なスマートフォンと接続することが前提なのは間違い無さそう。
っていうか多分この不具合はDAP側の問題だと思う。
敢えてスマホで有線イヤホンを使いたい人に最適
というわけでBUFFALO TypeC-3.5mmイヤホンジャック変換アダプター BSMPC355HRBKをレビューした。
素直に無線イヤホンを使えよと言われそうだが、それでもなお有線イヤホンを使いたい僕のような偏屈な人にとってありがたい製品だった。オーディオ専門ブランドのものに比べれば圧倒的に安価で、それでいて確実な動作と強い耐久性を持っているのが嬉しいし、音質だって不満のないレベルで良い。これ以上の音質を求めるなら素直にDAPを使ったほうがいい。
さて、あとはこれを船に持っていくのを忘れないようにしなければ…。
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